産後の入院生活と、退院できるまで|NICUと帝王切開後のリアルな体験記

わたしが妊娠・出産時に経験した「妊娠高血圧腎症」や「帝王切開」「早産」「低出生体重児」。入院時にたくさん検索したのですがなかなか同じ経験をした方の情報がなく、とても不安でした。同じ経験をしている方の不安が少しでも和らぐように、私個人の経験ですが、ブログに残したいと思います。
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出産の安堵から、現実のスタート
帝王切開での出産が終わり、元気な産声を聞いた瞬間、涙がポロポロとこぼれました。
「エーン、エーン」という可愛い声。あぁ、生まれたんだ…と感極まりました。
しかし、事前に聞いていた通り、赤ちゃんはすぐにNICUへ。
産後すぐには会うことができず、病室に戻った私は、しばらくして看護師さんが持ってきてくれた赤ちゃんの写真と動画を見ることに。
写真には、呼吸をしている姿が写っていたものの、小さな体にはチューブや呼吸器マスク。
その痛々しい姿に、「ごめんね、早く生んじゃって」と、胸が締め付けられました。
産後1日目は面会できず、2日目に夫と一緒にNICUへ。
初めての面会は、保育器越しに手を入れて優しく撫でるだけ。
抱っこはまだできず、数日はその距離が続きました。
NICUで過ごす小さな命との距離
赤ちゃんは体重1,558g、身長41cm。ギリギリ、低出生体重児でした。
早産児によく見られるいくつかの不調も抱えていました。
2日目、夫と面会したとき、医師から詳しい説明が。
胎便性イレウス、動脈管開存、強い黄疸。
さらに、私の破水により羊水がほぼなかったこと、胎盤が一部剥離していたこと、出血を飲み込んでいたこと、そして、生まれてすぐに蘇生処置が必要だったことも教えられ、胸が締め付けられました。
1日15分、最大2名のみの面会ルール。
保育器の中の赤ちゃんに、手を入れてそっと触れるだけ。
母乳も、お腹の状態が悪く、頬の内側に塗る程度。
NICUと産婦人科は別フロア。赤ちゃんがいない部屋で、3時間ごとの搾乳をする毎日は、とてもつらく、寂しかったです。
他のママたちがお世話に追われている姿が、心底うらやましく、夜、他の赤ちゃんの泣き声で目が覚めるたび、我が子のことが心配でたまりませんでした。
搾乳を褒められても、飲んでくれる赤ちゃんがいないことに虚しさを感じていた私ですが、NICUの看護師さんから「母乳は赤ちゃんにとって大事な薬」と説明を受け、搾乳することの意味を再確認。
ようやく前向きな気持ちで搾乳できるようになりました。
産後の母体ケア|想像以上にしんどかった現実
帝王切開後すぐは大丈夫だったものの、麻酔が切れてくると激痛が襲ってきました。
尿道カテーテルや血栓防止のマッサージ機、寝返りもできず、ひたすら天井を見ながら過ごした0日目。
体制を変えずに飲めるストロー付きペットボトルが、重宝しました。
1日目にはやっとベッドに座れるように。
支えられながらヨロヨロとトイレへ。もちろん90度前かがみ。
内臓が動くたびに痛み、搾乳さえ痛い日々。
そんな中でも、夫が毎日来てくれたこと、神社にお参りしてくれたこと、赤ちゃんの名前を考えたこと…そういう小さなことが、私の支えになりました。
2日目、点滴が外れ、シャワーを浴びられたものの、体中痛い。
でも、少しずつ食事も取れるように。
痛み止めのカロナールを飲むと2時間だけ痛みが和らぎ、その時間にぐっすり眠るのが唯一の救いでした。
3日目になると、昨日が嘘のように楽に。
血圧も安定し、むくみも引き、状態がどんどん良くなっていくのを実感。
初めて病棟内のコンビニへ行った時、コーヒーの香りや外の空気が、すごく心地よく感じました。
そこからは、少しずつ動けるようになり、必要な産後グッズを夫と相談したり、ぴよログを始めたり、搾乳機を選んだり。
日常に近づいていく感覚が戻ってきました。
7日目、私は先に退院。
赤ちゃんを残していくことに、罪悪感と寂しさで胸がいっぱいになりました。
NICUの赤ちゃんは、お腹の具合や黄疸はまだ安心できるレベルまで改善せず、引き続き心配な日々が続きます。
不安だらけの入院生活を振り返って
NICUで頑張る赤ちゃん、痛みに耐えながら過ごした私。
不安だらけの入院生活は、本当に長く感じました。
でも、その中で気づいたことがあります。
赤ちゃんの生命力は、想像以上に強く、母親である私も、想像以上に強かった。
たくさんの支えと、小さな喜びに支えられながら、赤ちゃんも私も一歩ずつ前に進んでいたんだと、今なら思えます。
NICU生活、帝王切開の産後、どちらも経験して初めて分かることがたくさんありました。
不安と戦っているママたちへ、心から伝えたいです。
「きっと、大丈夫。赤ちゃんもママも、前に進める日が必ず来ます。」
NICUで過ごした時間も、私たち家族にとってはかけがえのない宝物のような時間でした。
これからも、我が子と一緒に、ゆっくり、確実に歩んでいきたいと思います。
出産時には心配も多かった我が子ですが、すくすくと成長中です。引き続きブログで紹介したいと思います!
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